今振り返ってみると、あれは夢だったのではないか、と思うくらいにキラキラした幸せな時間でした。
クラスの仲間に「夢だったのかなと思う」と言ったら「悪夢にうなされた日もあったね」と言われましたが（笑）、今では、すべて貴重な経験をさせていただけた有難い時間だったと思っています。

主演は孤独だと聞いていましたが、もちろん一人で考えなければならないこと、やらなければならないことは当然あって、また、未熟な私を色んな意味で案じてくださったのだと思いますが、先生方をはじめ皆様に助けていただいて、孤独感とはほぼ無縁でいられて、つくづく私は幸せ者だと思います。
クラスの仲間は、なぜか皆が母目線で見守ってくれました。温かい仲間にも本当に支えられました。

演じることも初めはカタチだけで精一杯でしたが、ソラアイダとして現実に物語の中で生きたかのような、別れは泣きたいほどに辛く、再会は言葉にできないほどの幸福感に包まれるという体験もできました。
また、ソロの曲は音色やテンポなどリハの度に微調整を重ね、この上なく美しく仕上げてくださったもので、DVDを観ていてバイオリンが鳴る瞬間は、今もその音の美しさに鳥肌が立ちます。