うたかたの日々

第7話「淑女のデザート」

 私の仕事はレシピを考えることがほとんどなものだから、ほとんどの時間は頭の中で何かしらを考えている。ということは、場所はどこでもいいのである。

ただ、とても面倒くさい事に一人っきりになり食べ物とは全く関係のない、とてもロケーションの良い場所でリラックスして考えないと何の発想も浮かばないという性分なのである。

一皿がひらめくのは、突然やってくるのである。

それは、ぼーっと夜空を眺めていて、突然流れ星が目に入った時の様な。
もしくは、突然謎の飛行物体を目撃した時の様な衝撃と感動の様な。

ちなみに私の地元では、謎の飛行物体の目撃情報が多いのであります。

お話は前に戻りますが、私はこの時のことを「お料理の神様が降ってきた」と表現します。

お料理の神様が降ってくると、お口の中で思いついた一皿の味がしてくるのです。

そして、思わず大きな声で「美味し〜い!!」と言わずにはいられなくなるのです。

そんな、お料理の神様が降りてきた時の一皿のご紹介です。

桃の季節、終わってしまいましたが….

マスカルポーネムース 〜モモのスープ仕立て〜
<材料>
卵黄 2個
甜菜糖 30g
牛乳 100cc
ゼラチン 5g(熱湯大さじ2)
マスカルポーネクリーム 125g
生クリーム 80cc
—桃のコンポート—
桃  2個
水 3cup
てん菜糖 180g
—桃のスープ—
プレーンヨーグルト 100g
桃コンポートの煮汁 大さじ2
桃コンポート 1個半(残りはカットして飾りに使用)

飾り用ブルーベリー 適量
<作り方>
1. 鍋に桃のコンポート用の水、てん菜糖を入れ加熱し甜菜糖を溶かす。沸騰したら中火にし桃を入れ10分加熱。更に桃をひっくり返し10分加熱。鍋のまま冷えるまで待ち、冷蔵庫に入れ冷やす。
2. 牛乳は沸騰しない程度に温めておく。卵黄とてん菜糖を白っぽくなるまで良く混ぜ、その中に温めた牛乳を少しずつ注ぎその都度良く混ぜる。
3. 2を鍋に入れ火にかけ、底をこそげる様に混ぜながら加熱してとろみを付ける。この時沸騰はさせないようにする。戻したゼラチンを加えよく混ぜ、冷水にあてゆるいとろみが付くまで混ぜる。
4. ボウルにマスカルポーネクリームを入れて混ぜる。その中に2を少しずつ注ぎながら更にまぜる。
5. 7分立てした生クリームを3に少量ずつ入れ切り混ぜ合わせて生クリームをなじませ、一つになったら冷蔵庫で冷やし固める。

冷えた1のシロップと皮をむいた桃の果肉、ヨーグルトをブレンダーで良く混ぜスープを作る。器にスープを入れ、ムースをのせカットした桃のコンポートをスープに浮かべる。飾り用ブルーベリーをのせ完成。

さあ召し上がれ。

 ちなみに、こちらは私が自身のお料理教室を始めた時に最初に来てくださった鈴木様と松岡様のために考えたお料理。

味も、見た目もとても品のあるお二人の様な淑女のための一皿。

来年の桃の季節にぜひ皆様おためしくださいませ。

Posted by あっちゃん 日記

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